
CLIENT NEEDS お客様のニーズ
20年以上前より 、Learning by Teachingによる技能伝承と信頼関係の向上を促進することで、『教え教えられる風土の醸成』を目指して、「職場先輩制度」を導入。
各職場で新入社員にマンツーマンで日々の業務を指導するOJT指導役として、主に入社3〜5年目の社員を「職場先輩」としてアサインすることによって、新入社員の早期戦力化と中堅社員の指導スキル習得の両立を目指した。
しかし、各職場で「職場先輩の任命」「育成進捗管理表の作成と承認」といった表面上の運用はされていたものの、具体的な取り組みは「各職場任せ」となっていた。これによって、新人指導の熱量やレベル感について職場間でバラツキがあり、任命された職場先輩だけに新人育成の負荷が集中するといった問題が生じていた。
SOLUTION 弊社の提供サービス
(1)事前動画、(2)導入研修(5月実施)、(3)フォローアップ研修(11月実施)の3つの施策をご提供。
(1)事前動画
参加者へのレディネス形成として、「OJTの必要性」を伝えるための10分間の動画を制作。
◆ 動画の構成要素(10分間)
① 会社・職場視点から見たOJTの必要性
② 新入社員視点から見たOJTの必要性
③ OJTを成功させる3つのポイント
(2)導入研修(5月実施)
新入社員の配属後、指導者として求められるマインド、新人との適切な距離の取り方、周囲を新人の育成に巻き込むためのコツをお伝えする。
◆ 実施方法
オンライン(3時間)
◆ 研修ゴール
① OJTを進める(=人を育てる)ために必要な考え方が明確になっている
② 新人との信頼関係を築いていくための具体的な関わり方がイメージできている
③ OJTを一人で抱え込むことなく、周囲を巻き込みながら新人を育成していくための糸口が見えている
◆ 主な学習要素
① OJTの意義を考える
② OJTに求められる要素を知る
③ 新人との信頼関係を築く
④ OJTに周囲を巻き込む
(3)フォローアップ研修(11月実施)
OJT期間前半の成果と課題を振り返りつつ、「新入社員の自立」のためにOJT期間後半に求められる新人への関わり方と指導スキルを習得する。
◆ 実施方法
オンライン(3時間)
◆研修ゴール
① 新人指導における好事例と課題感が共有されている
② 新人育成に関する本質的なポイントが再認識されている
③ 新人に対する適切なフィードバック方法が理解できている
◆事前課題
① 「My育成ポリシー(導入研修で作成)」の自身での振り返り
② 半年間の新人指導における「成果」と「課題」の洗い出し
◆ 主な学習要素
① 半年間の振り返り(成果と課題の共有)
② 新人育成を再考する
③ フィードバックの進め方
CLIENT VOICE お客様の声
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Q1)弊社からのご支援を開始(2021年11月のフォローアップ研修〜)するまで、「職場先輩制度」についてどのような課題感がありましたか?
職場先輩制度そのものは 20年以上前にスタートしてはいましたが、実態としては「現場での教育(新人指導)は職場任せ」となっていました。
人事としては、新入社員研修の最後に「職場先輩 に、『新人研修でこういうことを学んできました』とこの資料を渡してください」と伝えるだけに留まっていて、新入社員と職場先輩の橋渡しは十分にできていませんでした。特に「教えること・教え方の意識づけ」のところは教育ができておらず、その人任せとなっていて、現場および職場先輩によるバラツキが大きかったと思います。 -
Q2) 弊社からご提供しているサービスについて、どこに価値を感じられていますか?
「導入研修」は何といっても新人の育成に関わっていく上での動機づけでしょうか。実際に新人との関わりとして何をやっていく必要があるかを学ぶことで、やる気と言いますか、責任感みたいなところが醸成されているように感じます。初めて職場先輩を担当する人は「自分で良いのか?」と不安も大きいと思いますが、育成に対するモチベーションが上がるきっかけとなっています。
「フォローアップ研修」では、半年間の育成に関わってきた上での困りごとと自分が手がけてきた工夫を共有していく時間がお互いの問題解決となってとてもいいですね。職場先輩同士の横のつながりを強化するきっかけにもなっていると感じています。 -
Q3) 弊社からのご支援を開始して4年が経過していますが、どのような変化を感じていますか?
新入社員側の変化としては、一年目の最後に行う成果発表会のレベルが年々、上がって来ているように感じています。プレゼン力のレベルもありますが、発表内容から感じ取れる新人の「成長のレベル」です。これは本人たちの意識だけでは無理で、周りの先輩たちからの指導の影響が大きいと考えています。フォロー研修の「職場全体での育成(周囲の巻き込み)の工夫」でも出ていましたが、「上司や同僚も含めて一年後を見据えた育成計画を共有した」「色々な打ち合わせに同席させて、自部署だけでなく他部署も含めて接点を作った」といった、日々の取り組み、手厚い関わりによる成果だと思います。
職場先輩側の変化としては、かつてよりも新入社員の育成に関わることにポジティブになって来ているのを感じています。「手間はかかるんだけど、それが自分の成長にも繋がる」「こういう関わり方をすればいいんだ」というのが分かってくることで、教えることや人を育てる楽しさを感じて、どんどん前向きになっているのだと思います。
入社した時に(職場先輩に)よく面倒を見てもらった人が、(職場先輩として)教える立場になる人も出て来ました。そうした「育てられた経験」を持った先輩たちに教わることで、新人もより素直に学ぶ姿勢になっているように思います。これによって、「教え、教えられる循環」がうまく回り出しているように感じています。 -
Q4) 「教え、教えられる風土」のさらなる定着・浸透に向けて、今後の課題や展望があればお聞かせください。
いま手掛けようとしているのは、従来の「職場先輩」とは別に「相談員」という役割を置く取り組みです。上下関係で直接仕事を教えるだけでなく、斜めの位置から精神面のケアをする役割ですね。やはりどうしても職場先輩の負担が大きくなってしまっているのは否めないのと、人によって合う/合わないの相性は多少なりともあるので、「こんなことで困っている」と気軽に相談できる「相談員」の存在があることで、引き続き退職率を低く維持できたらと考えています。